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食味ランキング

2019.03.10

 今年も穀物検定協会からお米の食味ランキングが発表されましたが、この評価が即必ずしも今年のお米の品質を保証するものではありません。昨年は魚沼産コシヒカリが今年は岩手県産金色の風が評価を下げましたが、流通しているお米が即、例年より品質が低下しているかといえば大きな疑問符が付きます。
 お米は土や水の管理・肥料の質・追肥等の栽培方法など違いにより同じ産地同じ銘柄でも生産者によって品質が大きく異なります。検査に出品されたものは市場から無作為に抽出されたものではなく、出品者によって選別されたものです。出品される品種は県を代表する品種であり売り込みたい品種です。
 したがって「特A」をとっても大したことがなかったり、「A’」でも美味しかったりとあてにはなりません。
 あくまで参考程度にしておくのが賢明だと思います。「特A」でも特売品は特売品なりです。生産者の拘りや意気込みを感じられるお米をお勧めします。
 

新品種

2017.06.19

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 東浅香山店のツバメの雛は昨日の朝3羽、本日1羽無事に巣立っていきました。子育て中は大変ご迷惑大かけしました。(写真は巣立つ直前の雛たちです。)雛がいなくなると店先が静かになり寂しくなりました。来年も来てくれることを願っています。

 さて29年度産は新品種がたくさん登場してくるようです。一部試験的に販売されているものもありますが、まるで戦国時代です。

青森 青天の霹靂
岩手 銀河のしずく
岩手 金色の風
山形 雪若丸
宮城 だてまさゆめ
新潟 新之助
富山 富富富
石川 ひゃくまん穀
福井 いちほまれ
滋賀 みずかがみ
広島 恋の予感
熊本 くまさんの輝き
 ほとんどの品種が新潟コシヒカリ以上の高級米として設定されています。この価格帯の需要はそんなに大きくはありません。ゆめぴりかやつや姫の牙城を崩すことができるのでしょうか?
 当店としてはすべてを揃えるのは不可能ですので数品種を厳選して取り扱う予定です。

食味ランク「特A」

2017.03.24

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 今年の食味ランク(28年度産)が穀物検定協会から発表され、当店が取り扱っている米では「熊本県産森のくまさん」・「山形県産はえぬき」・「山形県産コシヒカリ」が「特A」から外れ、「岐阜県産はつしも」がランク入りしました。
 しかし食味ランクの評価は市場で流通している品質とは必ずしも一致しません。正直言ってなぜこの産地のこの品種が?と疑問に思うものもいくつかあります。食味検査に出されるサンプルは農業試験場などでそれように特別に栽培されたものであったりして、一般に流通している品質とは大きく異なることがあるためと思います。
 逆に言うと「特A」は産地がPRしたいお米又は産地の米生産に対する本気度を見るバロメーターと考えた方が良さそうです。
 事実、「特A」を外れたお米もランク入りしたお米も昨年と比較して特に食味が変わったとは感じません。あくまで参考としてみてください。

新潟米 新之助

2016.11.29

 先日、新潟県の新品種「新之助」の試供品を入手しました。
試食したスタッフの意見は分かれましたが、山形県産「つや姫」と比較するとやや苦戦という感じのようです。
 「新之助」のターゲットは新潟産「コシヒカリ」より上の設定のようですが、すでにその価格帯には「つや姫」や「ゆめぴりか」がいて一定の評価を得ています。
 新潟県は「コシヒカリ」のイメージが特に強くこの大衆米向きのネーミングで「コシヒカリ」より高級な設定はいかがなものかと思います。斬新なネーミングにしたつもりなのでしょうが・・・。
 「新之助」が目指す価格帯の消費者はそんなに多くありません。活発なPR活動はしているようですが、後発の「新之助」がそこに割り込むにはイメージ戦略などで他とは違ったアプローチが必要になると思います。
 さらに青森「青天の霹靂」や岩手「銀河のしずく」もこの価格帯に参戦していて今後の動向が楽しみです。
 いずれの品種もスーパーの特売品にされてしまえば高級なイメージは崩壊して終わりです。
 

27年度産について

2015.09.23

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 店のミニ田んぼは8月上旬までは順調だったのですが、中旬からの低温と天候不順で成長が止まり頭を垂れるほどの実りにはほど遠い状態です。

 九州や四国の早場米も今年は豪雨や天候の影響で入荷が遅れ、品質もイマイチだったようです。当店は今年度の仕入れを見送りました。
 当店が仕入れた27年産三重県産コシヒカリは比較的品質が良好でしたが、全体的には9月の長雨等で刈り遅れ気味のようで今後出荷される三重県産は2等米が多く品質も平年以下との噂です。従って今年の三重県産は在庫限りで完売とさせていただきます。
 次に入荷するのは富山県産および新潟県産コシヒカリの予定ですがこれも天候不順の影響で予定より入荷が遅れていています。富山県産コシヒカリは価格も未定です。今のところ価格は昨年より全体的に上昇しています。
 今後の東北産の作柄次第では今年は不作になりそうな予感がします。

LGCソフト

2015.02.24

在庫の関係で2月になりやっと26年産LGCソフトを販売することになりました。
 25年産は二等米で胴割れが多く精米すると米粒が割れてしまいお客様には申し訳なく思っていましたが、26年度米はすべて一等米です。
 仕入れ価格は据え置きでしたが等級格差の分だけ価格は上がっています。しかし今年は一般米の米価が下落しているので値上げはせずに価格据置で販売いたします。

 LGCソフトは近畿中国四国農業研究センターで開発され、低グルテリン米として腎臓病等でタンパク質の摂取を制限されている方の病態食として期待された品種ですが、「健康増進法」の制定から表示の制限が厳しくなり、LGCソフト開発の本来の趣旨を伝えられなくなりました。これでは本末転倒です。縦割り行政の弊害としか言いようがありません。そのため生産者グループが少なく入手が難しいお米となっています。
 LGCソフトには薬のような治療効果はなく、タンパク質の量も少し少ないだけですが、吸収されやすいタンパク質であるグルテリンが少ないことから、タンパク質の摂取を減らすことのできるお米です。
 したがって健康な方も一緒に食べることができ、さらにアミロースの成分が少ないため大変柔らかくよく粘る美味しいお米です。

 病態食として利用される場合は通常のお米と同じく、医師や栄養士の指導に従って利用されることが望まれます。当店では初めてご購入の方には成分分析表を添付します(ホームページに記載しているものと同じです。)。

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