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ブローカー(仲介業者)

2016.01.24

 産廃業者ダイコーのニュースが話題となっていますが、食品の偽装によく登場するのがブローカー(仲介業者)です。出所を隠すためによく利用され三笠フーズの「カビのもち米」事件などにも登場していました。購入業者は知らなかったとしらを切るようですが、私の知る限りでは「訳あり」であることは事前に告げられていることが多いようです
 低価格商品を販売する業者はリスクを承知で購入し価格にのみ反応する消費者に販売されます。
 ダイコーは福島県の風評被害で廃棄された食品がきっかけだったと聞いていますが、このような不当な行為が不毛な低価格競争を生み出す元凶です。
 米の業界では未だにブローカーと呼ばれる人たちが流通の中枢にたくさん存在しています。本来業者が間に入れば価格はその分上がるはずなのですが、なぜか生産者やJAから直接購入するよりはるかに安い原料玄米が流通しています。
 米卸業者はスーパーなどから価格を値切られれば会社存続のためにリスクを選択せざるを得なくなります。消費者はそのリスクを知らずに袋の表示が同じであれば中身も同じと信じて購入します。その値引き合戦が負のスパイラルを引き起こしています。日本も中国のことを笑える立場にはありません。
 中小の米穀専門店がいくら信用を大切に正直にお米を販売しても高利益を得ていると思われるのはとても残念です。
 安すぎるものにはご用心ご用心。